前回の記事ではキャンプを始めた事によって子供達とのコミュニケーション量が増え、いろんな良い影響を与えられていると書きました。今回は、実際にキャンプで体験する様々な事を通して子供達にどのような影響を与えられているかを考察しようと思います。
キャンプで体験する様々な事の代表例としては「焚火」。普段は危ないという事で家では火を使わせないのがどこの家庭でも当たり前の事であると思います。しかし、キャンプとなると子供達にとっては火は身近なものとなり、むしろ火がなければ暖を取る事もできないし、料理もできない。
ここで子供達に知ってほしいのは
「火は使い方次第では便利なものでもあるし、怖いものでもあるという事。」
普段から子供達は火を使っていないので、ましてや最近ではキッチンも全てIHとなっていたりとガスを使ったキッチンも減ってきている事から、火と触れ合う機会も少なくなっている。だからこそ、キャンプでは火の事について子供達にはたくさん学んでほしいと思っています。

火との距離感
大昔からは火はいろんな活用方法で使われてきた。特にキャンプでは先に述べたように「暖をとる」「料理」をするには重要なものとなっている。
キャンプは春夏秋冬できるものであり、特にありがたさを感じられるのが、秋冬の気温が下がってくる時期。当然ながら、気温が下がると体も冷えるので本能的に「暖を取りたい」と思ってくる。

こちらは何気なく暖をとっている写真ではあるが、夜が思いのほか寒かったので足裏を少し焚火の方へ向けたところ、じんわりとした温かさが体全体に行き渡る感じがした。それを見て、子供達も真似をして一緒に足を焚火の方へ向けてみました。
子供達の反応としては「温たかーーい!」といって喜んでやっていた反面、近づけすぎると「熱っ!」といった反応。
これは大人から見れば当たり前の事ではあるが、普段から火に触れる事がない子供達からしたら、新しい体験である。つまり、ここで火との距離感次第では「火は便利な面もあるが、怖い面もある」という事を学ぶ事ができている。
何事も体験・経験しなければ恐怖心というのは芽生えず、キャンプでの焚き火はそのきっかけになるのは間違いないと思います。
また「料理」という視点でも考えてみるといろんな体験・経験が見えてくる。

この焼きリンゴは秋のキャンプの時にアルミホイルに包み「遠火」でじっくりと焼いたリンゴです。焼いている最中はシューシューと音を立てながらいい香りが周辺に漂っており、娘達も「良い匂い」と喜んでました。
実際に食べてみると遠火でじっくりと焼いたので甘みが非常に高く、それは美味しいリンゴとなっていました。ここでも一つ学べるものがあり、それは「火との距離感次第で料理も美味しくなったり、そうでなくなったりする」という事。
遠火でじっくりだからこそできた美味しさと反面、火に近付け過ぎたら全然違う味になっていたはず。そのような料理の基本を学ぶ事ができたのではないでしょうか。
火との距離感という点では学びやすいものとして、他にも「焼きマシュマロ」があります。焼きマシュマロは晩御飯を終えて最後寝る前のお楽しみ的なイベントとなっています。
マシュマロ棒に差して焚き火の炎との絶妙な距離感で焼く事によって、表面がカリっとして中がとろっとします。

もちろん距離感次第ではマシュマロが火の玉状態にはなりますが、これこそ「火との距離感」を学ぶには非常に効果的でかつ、子供達も楽しみながらできるイベントとなっています。
ぜひ、まだやった事がない方はやってみてあげて下さい。マシュマロ棒は100円均一のアウトドアコーナーにも売っていますので。
火の熾し方
さて、焚き火といっても最初から火が付いている訳ではなく、事前準備も細かく分けていくとたくさんあります。どうやったら効率的に火を熾す事ができるのか、そんな視点で子供達には学んでほしいと思っています。
よくキャンプをやっていると災害時に強くなると言われています。電気ガスなどのライフラインが止まる事も大いにある中で、火を熾せる技術はかなり役に立つと感じます。
火を熾す手順について下記にまとめてみました。
焚火をやるに当たっての工程として
ステップ①
薪を割るもしくはキャンプ場内で燃えそうな小枝などを拾ってくる。
→基本的には乾燥した枝や葉があったら燃えやすく、また松ぼっくりなどもいい薪代わりになる
ステップ②
焚き火台の中央に燃えやすい火種(新聞紙など)を置く。
→我が家は最近ファイヤースターターで火を点ける事から始めており、中央部分には麻紐をほぐしたものを置いてます。こちらは後ほど紹介します。
ステップ③
新聞紙の上には薪割で割った細い薪、もしくは拾ってきた小枝を置く
ステップ④
更にその上には中細の薪を置き、更にその上に太い薪を置く
ステップ⑤
その後実際に中央部分の新聞紙に火をつける。
→点火はファイヤースターター、チャッカマン、マッチなど様々
細かく分けるとこんな感じですが、子供視点で考えるとできる事は限られてきます。まずはステップ①について考えて行こうと思います。
好奇心
ステップ①では薪を割るのは大人の仕事ではあるが、燃えやすい葉っぱや小枝を拾ってくるのは子供でもできます。このタイミングでは子供達の好奇心を刺激する事ができます。
「どんな物が燃えやすいだろうか? どんな風に燃えるのか?」
普段火を扱う事がない子供達が初めて何かを燃やす体験ができ、それが子供達の好奇心を刺激し考える力を養う事ができると感じています。
キャンプ場内には様々な物が落ちていますが、基本的には自然なので葉っぱや小枝、折れて落ちた少し太い枝、などが主です。葉っぱでもいろんな葉っぱがあり、よく見るのが杉や松です。
特に杉の葉は非常に燃えやすく着火剤代わりにもなるぐらい燃え上がります。もちろん乾燥しているものですが、キャンプ場内にはたくさん落ちていてそれを拾い集めてくるのが娘達の仕事となっています。

娘もいろんな葉っぱを集めてきてはどれが一番燃えやすいかを実験しており、その中でも一番良かったのがこの杉の葉です。もちろん地面に落ちているのは写真の様な青々としてやつではなく、少し枯れた茶色いやつが多いです。
この杉の葉を火だねである新聞紙の上に置いて火をつけてみると
すごい勢いでパチパチとした音を立てて炎が燃え上がり周りの小枝や細い薪に燃え移るのです。
これを見た娘は「すごいよく燃える!」と驚いていました。
また、松の木が多い場所ではよく落ちているのが「松ぼっくり」です。松ぼっくりは特に乾燥したやつは良い火種になります。大きい分着火は遅い気がしますが、一度火がつけば長く燃え続けます。
キャンプをやっている方なら一度は試したことがある焚火豆知識の一つです。

この様にステップ①では子供達の好奇心を刺激し、考える力を養う事ができ、拾ってきたものを燃やす事で燃え方などの新しい発見につながっている事がわかりました。次はステップ②の燃えやすい新聞紙を火だねとして中央に配置する作業です。新聞紙は普通に丸めておくのではなく、一つの工夫で長く燃えて周りの枝や葉に火が点きやすくなります。
そういった工夫を踏まえてステップ②を子供達視点で考えて行こうと思います。
工夫
次に紹介するのが着火剤の代わりとなる「新聞紙」の使い方になります。先にも書いたようにただ丸めるだけではすぐに燃え尽きてしまいます。
そこで我が家がやるのが、新聞紙を縦に引き裂いてそれを「棒状に丸めていく」ようにしています。キャンプをやっている方なら誰でも知っている事だとは思いますが、
以前子供達が聞いてきた事があります。「なんで棒みたいにするの?」
「普通に丸めて火を点けるよりも火の点いているいる時間が長いからだよ。」と答えたところ
「へーそうなんだー」と娘は関心していました。
それからは、火を熾す準備をしていると一緒に新聞紙を棒状に丸めてくれるようになりました。この様な工夫を一つとっても子供達の興味関心や探求心をくすぐる事ができるのが焚火の良さだと思います。
この後については火を点け、燃えるのを待つという流れにはなりますが、現在我が家ではファイヤースターターを活用して火を点けるようにしています。
なぜかと言うと親もまだ経験した事がなかったからです。親がやった事がないという事は家族全員でどうやったら火を点ける事ができるのかを考える事ができます。
この様な貴重な体験は子供達の成長に大きく影響するものと考えています。我が家ではキャンプでどんなイベントができるかを考えたりするのも楽しみの一つです。
できる限り多くの初めての体験をしてもらい、家族間コミュニケーションを深められたらなと思います。
ここからはファイヤースターターでの火熾しについて紹介していきます。
貴重な体験
ファイヤースターターはアウトドアショップではどこでも置いてある商品です。今回初めて使用したのですが、大人でもなかなか着火に手こずりました。
まず準備段階としては、100円均一などで麻紐を購入し、15cmほどハサミで切り、その繊維をほぐしていきます。その後は下の写真の様な丸い形にしていきます。これでファイヤースターター用の着火剤は完成です。
この作業も手先を器用に使う作業なので、子供達も集中してやってくれます。特に、ダウン症である上の子にやらせることで手先を使う事で発達にも良い影響を与えるのではと思っています。

着火剤の準備ができたらいざファイヤースターターの出番です。下の写真は次女が一生懸命点くまでやり続けている写真です。大人でもかなり手こずったので子供がやると尚厳しい状況でしたが、最後まで諦めずにやった事によって着火に成功できました。
普段はすぐに諦めてしまうような事も多い次女ですが、最後までやり切って着火できた時にはとてもうれしそうでした。

焚火での会話
さて、焚き火の準備から着火まで完了するとあとは「焚火時間」を楽しみます。焚き火時間の楽しみ方は人それぞれだとは思います。
我が家の焚火時間の楽しみ方は3つです
・焼きマシュマロをする
・何気ない日常の会話をする
・無言でたき火を見つめる
この3つがいつもの楽しみ方だと思います。焼きマシュマロは先にも書いたように子供達の「火との距離感」を学んでもらう体験でした。一方で「何気ない日常の会話をする」というのはどういうメリットがあるのかというと、それは「学校での出来事」や「学校での悩み」を娘から聞けるという事です。

普段、共働きで一方の帰りが遅くなると家族全員で晩御飯を食べる事が少なくなっている中、焚き火はキャンプの中でも唯一、家族全員が焚火の周りに集まりコミュニケーションができる場となっています。
家族全員が集まるというのはどういう事から考察すると、お母さん、お父さんもおり姉妹もいることから娘からすると話しづらいことも話せるのではないかと考えます。
普段よく接しているお母さんだけには話しづらいけど、お父さんがいれば話しやすいといった事もあるのではないでしょうか?
だからこそ、焚き火の前では「学校での出来事」や「悩み」を話してくれるのではないのかと思ってます。これは早期に「いじめ問題」解決にもつながり、「人間関係の悩み」となると大人から適切にアドバイスもでき、人との関わり方などを娘に伝えられる事もできます。
また、学校での事以外にも大人同士の会話を聞いて娘から「たくさんの質問や疑問」が飛んできます。それもそれで子供達の知識を深めるのにはいい事だと考えます。
次に「無言でたき火を見つめる」というのはどういう効果があるのか考えてみます。会話をせずに火をぼーっと眺める効果としては、よく聞くのが頭の中を空っぽにできリフレッシュできるという事やぼーっとしている時こそ新しいアイデアが生まれてくるという事だと思います。
大人も子供もいつも忙しい中、こういう時に家族でぼーっとして頭をリフレッシュできるのはすごく良い事だと思います。普段からスマホでSNSを見ている子供達にとっては非常に効果的であると思いますし、精神的な健康にも確実につながっていると思います。
また新しいアイデアが生まれてくるというのも確実にあると思ってます。ぼーっとしてても脳は働いており、そんな時に良いアイデアが生まれてくるとよく聞きます。よくあるのが大人同士の会話に娘が入ってくる時に「あーすればいいじゃん」とか「こーすればいいじゃん」といった言葉が出てきます。
それもぼーとしている影響かと思っております。
焚火の効果を身をもって今回説明しましたが、焚き火はほんとうに「良い遊び」だと思います。子供達の発達には確実にいい影響を与えるものであります。是非、キャンプを始めてみたいと思っている方には見て欲しい内容になります。
あと最後に紹介したいのが「火吹き棒」です。火吹き棒とはくすぶっている炭に息をふきかけて燃焼を促す道具ではありますが、これは子供でもできるやつなので我が家では子供達にやらせています。
火吹き棒
これから紹介するのは「火吹き棒」の効果です。これは息をふきかけるという単純な動作ではありますが、吹く行為によって「頬の筋肉」と「腹筋」が鍛えられます。我が家にはダウン症の娘がおり、会話という点でまだまだ発達がゆっくりな状況です。
そんな娘にこの火吹きをやらせることで頬とお腹の筋肉を鍛え、滑舌を良くしようと考えました。火吹き棒自体は100円均一でも伸縮自在のやつが売っており簡単に手に入りやすいのでよければ探してみて下さい。

まとめ
さてここまで焚火の楽しさや子供達の発達にどう影響するのかを様々書いてきましたが一旦まとめます。
①焚火をやる事で子供達が学べる事としては「火というのは使い方次第では便利なものでもあるし怖いものでもあるという事」です。是非、焚き火を通して火との距離感を学んでもらいましょう。
②火を熾す際は様々なステップがあります。その中で子供達にはいろんな体験や発見をしてもらいましょう。子供達の好奇心をくすぐり、いろんなものに興味関心を持ってもらう、そんな体験の積み重ねに焚火を活用していきましょう。
③焚火をやる事で家族間でのコミュニケーションを増やす事ができます。このタイミングで自然と子供達から学校での事や人間関係の悩みなどが出てくるはずです。日頃からなかなか時間が合わず会話が少なくなっている方は是非コミュニケーションの場として活用して話を聞いてあげましょう。
④焚火はまだまだ奥深いものです。火吹き棒などその子にとって良い影響を与えるものもあります。焚き火を通して家族間でコミュニケーション量を増やし、自分の家族に合った焚火の楽しみ方をみなさんが見つけられたらと思っています。
それでは焚火編でした。最後まで読んで頂きありがとうございました。


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